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2023年度冬学期 学期登録締切・基礎コース申込締切 2023年8月27日(日)です。



| セミナー   <2023年 冬 ( 関西 ・ 関東 )>・<2024年 夏 ( 関西 ・ 関東 )>  |
| 基礎コース <夏学期> ・ <冬学期> | 体験セミナー | グループ・スーパーヴィジョン | 
| 研 修 会 <2023年度 第11回研修会> |

セミナー
2023年度冬学期のセミナーには、以下3種類の受講形態がございます。
セミナーごとに形態が異なりますので、それぞれご確認ください。


1)「オンサイト(会場)型」(従来型)
 ・会場に直接ご来場・受講して頂きます。
 ・講師もオンサイト(会場)です。


2)「オンサイト & オンライン聴講型」
 ・会場にご来場頂くか、Zoomで視聴するかを選択して頂けます。
 ・オンライン聴講では、一方向的に講義を視聴することはできますが、音声での発言はできません。
  ご質問等は、Zoomのチャット機能を使用して頂くことになります。(会場によっては音声での発言も可)
 ・講師はオンサイト(会場)です。


3)「オンライン型」
 ・講師・受講者とも全員オンライン(Zoom)です。
 ・全員双方向で、音声でのご質問等が可能です。


「オンサイト(会場)型」・「オンサイト&オンライン聴講型」の場合も、新型コロナウィルスの感染状況等により、オンライン聴講を導入、あるいは全面オンラインに変更する場合がございます。

会場につきましては、セミナー参加者に追ってご連絡させて頂きます。

・ 名前に「*」があるのは外部講師、それ以外は日本ユング派分析家協会会員です。

  2023年度冬学期
オンサイト型 / オンサイト&オンライン聴講型

<関 西>
151 「治療関係に参入することによる癒し:女性性の救済」 Alexander Esterhuyzen*(通訳:河合俊雄)
日時: 2023年10月1日(日) 10:00〜17:00 (全6時間)
場所: 京都/Zoom
会場: キャンパスプラザ京都(4階)第4講義室
形態: オンサイト&オンライン聴講型

乳幼児期から老年期に至るまで、対人関係は、身体的・精神的・情緒的な発達と健康だけでなく、自己感の形成にとっても基本的なものである。突き詰めて言えば、それは変容、統合、自我-自己軸(Ego-Self Axis)の確立の過程でもある。このことはとりわけ、深層心理学と分析における治療関係において顕著で、このセミナーでは、40代後半の女性の分析過程の展開とその終結の足跡をたどり、治療関係の役割、特に転移-逆転移、支配的なアニムスの専制から女性性を救済するための闘いにおけるイメージと夢の役割に焦点を当てたい。
このセミナーの目的は、(1)深層心理学における治療関係の本質と、それが他の関係といかに異なるかについて簡単にレビューすること、(2)転移と逆転移の役割と適用について探究すること、さらに、(3)分析関係を通じての心理的発達の展開と分析家-被分析者の関係が、クライエントと自分自身との関係にどのような影響を与え、触媒作用をもつのかを理解するため、一事例について詳しく検討すること、の3点である。
(領域6:治療論・その他の技法論)

アレクサンダー・エスターホイゼン博士: アフリカ・ザンビア生まれ、南アフリカ・ケープタウンで医学を学び、ロンドンで心理療法・障害精神医学の専門教育を受けた、ユング派分析家です。イギリス・アイルランド箱庭学会元会長、国際箱庭療法学会(ISST)前会長、国際箱庭療法学会ティーチング・メンバで、12年前より香港にお住まいです。今回は、京都大学客員教授として9月半ばから3ヶ月間日本に滞在されます。

152 「日本人の心の古層と宗教観」 豊田 園子
日時: 2023年11月5日(日) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 京都
会場: 京都経済センター(4階)会議室4-A
形態: オンサイト(会場)型

現代に生きるわれわれであっても、日本人は大自然の中に神(あるいは人間を超えた何かおおいなるもの)の気配を感じるという感性を今だにもっているのではないだろうか。ただ時代を経るにしたがって、きらびやかな現代文明を享受するようになると、生の自然に接することも少なくなり、そうした感性があったことを意識することは殆どないのかもしれない。現代に残る信仰の古層として、春日大社の伝統、若宮おんまつりを取り上げて考えてみたい。
(領域3:昔話・神話の心理学)

153 「発達と心理療法におけるイマジナリーコンパニオン」 河合 俊雄(事例提供:須藤春佳)
日時: 2023年11月26日(日) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 京都/Zoom
会場: 京都テルサ(東館2階)視聴覚研修室
形態: オンサイト&オンライン聴講型

思春期においては、セクシュアリティに注目されることが多い。しかし10歳くらいに自意識が確立されるときには、チャムシップと呼ばれる同性の友人との関係が重要になることが多い。またこれに児童文学で見られるように、想像上の友人が登場することも多く、それは心理療法においてもよく認められる現象である。ユング心理学は男女軸、しかも向かい合う関係を重視しているが、同性で横並びの関係が発達や心理療法において持つ重要さを検討したい。また須藤春佳氏にいくつかの事例を提供してもらって、具体的にイマジナリーアザー・コンパニオンについて検討したい。
(領域7:発達心理学)

154 「マンダラを描いてみる 〜世界の創造としてのファンタジー〜3」 蓮沼 昌宏*・猪股 剛
日時: 2024年1月28日(日) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 京都
会場: 京都テルサ(西館3階)第2会議室
形態: オンサイト(会場)型

この二年ほど続けていて継続の希望が多いマンダラ制作セミナーを今年も開催します。ユングのETHレクチャー『ヨーガと瞑想の心理学』(2023年8月、創元社)には、瞑想として、ヨーガの技法として、内的に世界を創造していく作業が、心理療法や錬金術と比較されて論じられています。それを見ると、マンダラを描くことは、ユングにとって世界の創造であったことが分かります。本セミナーでは、参加者と共にマンダラを描き、ユングの考えた世界の創造と世界との関わり方を体験すると共に、マンダラの心理学的意味について体験的に考えます。昨年、一昨年と同じテーマのセミナーですが、内容をブラッシュアップして行います。イメージを何度も繰り返し描いていくことで、はじめて見えてくるものがありますが、マンダラ制作は特にそれが顕著な取り組みです。繰り返すことでマンダラがより良く理解されてくると思いますので、初めて参加していただく方も、続けて参加していただく方も、歓迎します。
(領域4:イメージ・象徴論)

蓮沼昌宏氏: 1981年東京生まれ、画家、芸術学博士(2010年、東京芸術大学)

155 「ユング心理学の歴史的展開2 =ジェイムズ・ヒルマン=」 猪股 剛
日時: 2024年2月12日(月・祝) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 京都/Zoom
形態: オンサイト&オンライン聴講型 → オンライン型に変更となりました
    
ユング心理学は、一つの固定的な思想ではなく、前期から後期にかけて大きく展開しています。前学期のセミナーにおいてユング自身の展開を概観しましたので、今学期はそのユングを継承したジェイムズ・ヒルマンの思想を、ユング思想の歴史的展開の一つとして取り上げて振り返ります。その際、今回は特に、ヒルマンの主著であるRe-visioning PsychologyとSoul's Code、および、ディック・ルッセル Dick Russell の著書 The Life and Ideas of James Hillmanを参考に論じていくことにします。このセミナーでは、参加者のみなさんとの質疑応答を通じて、より詳細に内容を検討していきたいと思います。
(領域1:分析心理学の基礎)

156 「うつ病回復プロセス―自己実現をめざすために」 田中 理香
日時: 1回目:2024年1月20日(土) 14:00〜17:00(3時間)
    2回目:2024年1月21日(日)  9:30〜12:30(3時間)
場所: 九州(福岡)/Zoom
会場: ご参加の皆様に別途お知らせいたします
形態: オンサイト&オンライン聴講型
定員: 30名

20世紀末から21世紀にかけて、メンタルヘルスに占めるうつ病への関心は増大している。ユングの自己実現という概念は、ユング自身のうつ状態、あるいは混乱状態からの回復プロセスより導き出されたものであり、おそらく薬物療法なしに自己回復に成功する道筋を表現していると思われる。演者は、ユング派分析家としてより、一般精神科診療を主として活動してきたことから、うつ病治療を、薬物療法、入院治療、リワークデイケアという側面で観察した。再発や悪化を繰り返す症例が、ほぼ寛解状態になるために、何が必要かというと、いわゆる自己実現の行程を個人がたどる以外にはない。この回復プロセスを7つのステージで説明し、実際の症例、ユング、中井久夫らの著述と併せて考察する。参加者は、積極的に自らの経験を事前に考察しておくことで、より深い理解が期待できる。
(領域5:精神医学・精神病理学)

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<関 東>
251 「You tube療法!? 〜ネット社会の功罪〜」 江崎 隆志   開催中止となりました
日時: 2023年10月8日(日) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 東京/Zoom
形態: オンサイト&オンライン聴講型

現代は、オンラインゲーム・you tube・SNSなど様々な手段が氾濫している。これらの新しいツールは、一般的には人と人のつながりを稀薄にし、ゲーム中毒などの問題を引き起こしている。しかし、一方でこのような媒体は現代では避けて通ることはできない。むしろyou tubeなどを積極的に心理療法に利用できないだろうか?ユング心理学では音楽や映画なども積極的に取り入れてきた経緯があるが、その可能性はないだろうか?このような観点から皆さんと考えてみたい。事例やエピソードも募集します。短時間の発表でもいいので希望者は事務局まで。
(領域4:イメージ・象徴論)

252 「小児の心理発達を学び、臨床に活かしてみよう!」 江崎 隆志
日時: 2023年10月22日(日) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 東京/Zoom
形態: オンサイト&オンライン聴講型 → オンライン型に変更となりました

小児の心理療法において、小児の心理発達について基本的知識があることは重要である。特に乳児期や思春期の発達に対する理解は、小児の心理療法だけでなく、大人の心理療法においても、クライアントを理解するうえでも有用であろう。当日は、いくつかの理論を紹介しながらも、それを実際の臨床場面にどのように実践的に活かしてくかという点についても皆さんと考えたい。事例やエピソードも募集します。短時間の発表でもいいので希望者は事務局まで。
(領域7:発達心理学)

253 「精神科と心の臨床」 川上 伸太郎*・猪股 剛
日時: 2023年11月12日(日) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 東京
会場: 連合会館(5階)502会議室
形態: オンサイト(会場)型

今回は、ゲストに若き精神科医の川上伸太郎さん(東京都立精神保健福祉センター・松沢病院)をお招きします。川上さんのいわゆるヤングケアラーとしてのご経験、精神科医になられた経緯、心の臨床と創造活動についてのお考えなどをうかがい、精神科と心の臨床について考えていきたいと思います。タイムスケジュールとしては、午前中のはじめの二時間に川上さんのお話をうかがい、その後の30分で猪股からの返答を行います。午後は、川上さんの心の創作活動の一端に触れるワークショップ(セルフ・イニシエーションを作る)を一時間行い、30分の質疑応答を行います。最後の二時間は、川上さんと共に事例の検討を行いたいと思います。事例検討希望の方はお申し出ください。
(領域5:精神医学・精神病理学)

254 「ヨブへの答え」 佐山 菫子   開催中止となりました
日時: 2023年11月19日(日) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 東京/Zoom
形態: オンサイト(会場)型
定員: 25名

旧約聖書の中にヨブ記という文書がある。主なる神の前に神の使いたちが集まった際、サタンも来た。主が、無垢で正しく、神を畏れて生きているヨブを称賛したとき、サタンはそれは主がヨブに恵みを与えてきたからだと理由づける。もし、神がそれをやめるなら、ヨブも神を呪いはじめるだろうと。これに対し、神はサタンにその思うままになすことを許す。ただ一つの条件はヨブの生命をとってはならないと。こうして始まるヨブの苦難と生きざまにユングは何を見たか。
(領域3:昔話・神話の心理学)

255 「家族の問題・家族療法について学び、臨床に活かしてみよう!〜家族の個性化について考える〜」 江崎 隆志
日時: 2023年11月23日(木・祝) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 東京/Zoom
会場: 連合会館(4階)405会議室
形態: オンサイト&オンライン聴講型

小児の心理療法において、特に日本においては家族の問題は切っても切り離せないケースが多く存在する。そのような場合は、必然的に家族療法的な関わりが必要な場面もあるだろう。ユング心理学には、セラピーの目標に個性化という概念があるが、それは家族という集団にも当てはまるだろうか?皆さんと家族の問題について実践的に考えてみたい。事例やエピソードも募集します。短時間の発表でもいいので希望者は事務局まで。
(領域7:発達心理学)

256 「転移と逆転移 〜私たちはなぜ心理療法家を目指すのか?〜」 江崎 隆志
日時: 2023年12月24日(日) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 東京/Zoom
形態: オンサイト&オンライン聴講型 → オンライン型に変更となりました

心理療法において、転移・逆転移は重要な概念である。フロイト派とユング派では、この概念に対してスタンスは微妙に違い、フロイトは個人的な無意識を、ユングはより集合的な無意識からの転移・逆転移の感情を重要視した。しかしユング派において、セラピストに湧いてくる個人的な逆転移の感情を無視していいとはならないだろう。そこを突き詰めると、我々はなぜ心理療法家であろうとするのか?という疑問にぶつかる。このようなことを皆さんと考えたい。事例やエピソードも募集します。短時間の発表でもいいので希望者は事務局まで。
(領域5:精神医学・精神病理学)

257 「スピノザの現代性と心理療法にとっての意味」 國分 功一郎*・河合 俊雄
日時: 2024年1月7日(日) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 東京/Zoom
会場: 連合会館(4階)401会議室
形態: オンサイト&オンライン聴講型

スピノザの哲学には、認知や理性を中心にする見方で行き詰まってしまった現代の思想や科学を打破し、意識や自由についての根本的な捉え方から現代の状況に新しい視点をもたらしてくれる可能性がある。また情動を中心としたスピノザは、精神分析を先取りしているようなところがあり、それどころかユング心理学にも通じるところがある。それぞれの講師が自分の立場から発表した後、対談や参加者との議論を行いたい。
(領域1:分析心理学の基礎)

國分功一郎氏: 東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は哲学。 著書に『スピノザの方法』(みすず書房)、『暇と退屈の倫理学』(新潮文庫)、『ドゥルーズの哲学原理』(岩波現代全書)、『来るべき民主主義』(幻冬舎新書)、『近代政治哲学』 (ちくま新書)、『中動態の世界』(医学書院)、『目的への抵抗』(新潮新書)、『スピノザー読む人の肖像』(岩波新書、第11回河合隼雄学芸賞受賞)など多数。

258 「分析心理学は悪をどのように扱うのか? その2」 吉川 眞理
日時: 2024年2月4日(日) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 東京/Zoom
会場: 連合会館(5階)501会議室
形態: オンサイト&オンライン聴講型

悪の問題について先学期では、ユングがナチスの行為について語る言葉を追い、『ヨブへの答え』のメッセージについて考察した。今期は、神話やおとぎ話、さらに現代の映画や祭祀において、集合的、無意識的な水準の悪がどのように扱われているのかについて、引き続き明らかにしたい。また提出された遊戯療法事例にもとづいて心の発達と悪の問題について討論を深める。(「戦い」がテーマとして登場する遊戯療法事例を募集)
(領域1:分析心理学の基礎)

259 「戦争が残した爪痕」 江崎 隆志
日時: 2024年2月23日(金・祝) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 東京/Zoom
形態: オンサイト&オンライン聴講型 → オンライン型に変更となりました

日本は戦後77年経過した。臨床をしていると、今なお第2次世界大戦の影響が放射能のように残り続けていると感じる症例も多い。子どもの不登校の症例で、よくよく話を聞いてみると厳しいお祖父ちゃんの存在。しかしお祖父ちゃんは、戦争の罪悪感・トラウマを今なお抱えていることを知る。日本人はなぜ第2次世界大戦に突き進み、そこから何を学んだのであろうか?壮大なテーマであるが、特に今は、このような事についてもう一度考えておくことは大事であろう。事例やエピソードも募集します。短時間の発表でもいいので希望者は事務局まで。
(領域3:昔話・神話の心理学)

260 「非言語的なイメージを扱う心理療法の実際 〜描画、箱庭などを面接にどう利用するのか」 田熊 友紀子
日時: 2024年2月25日(日) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 東京
会場: 連合会館(5階)501会議室
形態: オンサイト(会場)型

ユング派の心理療法ではイメージの展開が重要な働きを担うが、言語を中心とした心理療法において、イメージが展開しないことで苦慮する事例はしばしばある。言語中心の心理面接に、描画や箱庭など非言語的なアプローチをどう取り入れるかは、それぞれのセラピストの個性や感覚で工夫されているのが実際と思われる。参加者同士でこれらの実際について共有するとともに、描画による非言語的なアプローチの実習も行う。絵画や箱庭の臨床実践の経験がなくても受講可能です。
(クレヨンやクーピーペンシルなどの描画用具を持参していただきます。詳細は参加者に後日お知らせします。)  
(領域6:治療論・その他の技法論)

261 「『トラウマ』性障害への心理療法的アプローチ」 田中 康裕
日時: 2024年3月10日(日) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 東京/Zoom
会場: 連合会館(5階)502会議室
形態: オンサイト&オンライン聴講型

Giegerichは、あらゆる病理現象に対する鑑別診断として、 (a) 神経症的な諸特徴、あるいは十分に進行した神経症、(b) 魂の生命から切り離された意識という観点から理解すべき症状、(c) 原因をもつ障害、の三種を挙げた。われわれが実際、心理臨床の場で出会うクライエントのなかにも、三番目の「原因をもつ障害」を病んでいる、あるいは、そう思い込んで来談する人は少なくない。虐待も含めた親の不適切な養育態度だけでなく、病、災害、事故、事件による被害、さらには、それらによる死別等もここには含まれる。このセミナーでは、いわゆる「トラウマ」と呼ばれる事態をいかに理解し、それに対していかに治療的に関与しうるかをユング派心理療法の立場から考えたい。(このテーマに関連する事例を募集します。事例提供を希望する方は、事務局まで申し出てください。)
(領域6:治療論・その他の技法論)

262 「心理療法家が出会う教育の諸問題」 江崎 隆志
日時: 2024年3月24日(日) 10:00〜17:00(全6時間)
場所: 東京/Zoom
形態: オンサイト&オンライン聴講型 → オンライン型に変更となりました

小児の心理療法をしていると、様々な教育の問題とぶつかることも多い。いじめや体罰、発達障害ではないかとレッテルを張りたがる先生、出席日数が足りないことで留年の心配をしたり進学先を心配したり、、、、。このような様々な教育が絡んだ問題に対して、我々ユング派心理療法家はどのように対峙したらいいのだろうか?私は小児科医として診察室で出会いますが、皆さんはスクールカウンセラーとして学校で出会う方も多いと思います。皆さんと一緒に考えたいと思います。事例やエピソードも募集します。短時間の発表でもいいので希望者は事務局まで。
(領域6:治療論・その他の技法論)


オンライン型

Zm-51 「言語連想を通してコンプレックスの働きを学ぶ」 足立 正道
日程: 1回目: 2023年10月15日(日)  10:00〜12:00 (2時間)
    2回目: 2024年 2月12日(月・祝) 13:00〜17:00 (4時間)
場所: Zoom
形態: オンライン型
定員: 5名

言語連想という一見単純でかつ客観的な素材を手掛かりとして、深層心理学の視点から個人の内界という主観の世界を探究してゆけることをユングは見抜き、独自の分析方法を洗練させていった。このセミナーでは、初回に言語連想の研究の歴史を概観し、ユングの分析の手法を彼のコンプレックス理論との関連で学び、続く第二回には事例検討を通してさらに理解を深めてゆく。出席の皆さんには、第二回までに独自に被検査者を見つけて検査を施行しておくことが求められる。
(領域1:分析心理学の基礎)

Zm-52 「Living with Dreams, part1. 〜明恵 夢を生きる 河合隼雄著 を読む〜」 桝藏 美智子
日程: 2023年10月15日(日)・11月5日(日)・11月23日(木・祝) の3回
時間: いずれも 10:00〜12:00 (全6時間)
場所: Zoom
形態: オンライン型

夢とともに生きるとは何かを、2つの書物を読みながら考えていくセミナーです。どちらか一方だけの参加でも結構です。参加の方には、内容をまとめ、印象に残ったところや疑問点などを発表頂きながら進めていきます。明恵が夢を生きたありようを、河合先生の思考をなぞりながら、学んでいきましょう。
10月15日 第1〜3章、11月5日 第4、5章、11月23日 第6、7章
(領域2:夢分析)

Zm-53 「Living with Dreams, part2.
       〜Working with Dreams, 夢と共に作業する W.ギーゲリッヒ著 を読む〜」 桝藏 美智子

日程: 2024年1月21日(日)・2月4日(日)・2月18日(日) の3回
時間: いずれも 10:00〜12:00 (全6時間)
場所: Zoom
形態: オンライン型

夢とともに生きるとは何かを、2つの書物を読みながら考えていくセミナーです。どちらか一方だけの参加でも結構です。参加の方には、内容をまとめ、印象に残ったところや疑問点などを発表頂きながら進めていきます。難しいと感じる部分もあるかと思いますが、臨床知を結集し、思索を深めていきましょう。
1月21日 第1〜4章、2月4日 第5〜7章、2月18日 第8〜10章
(領域2:夢分析)

Zm-54 「心理療法家のための心理占星術・基礎1」 廣瀬 清美
日程: 2023年10月20日(金)・11月17日(金)・12月22日(金) の3回
時間: いずれも 19:00〜21:00 (全6時間)
場所: Zoom
形態: オンライン型
定員: 下限6名

心理占星術というのは、出生ホロスコープをいわゆる吉凶判断に用いるのではなく、惑星や星座を象徴的に解釈してその人の心の中にある構造にアプローチするものです。心理療法家にとって自分と向き合うことはとても重要ですが、自分がうまれた瞬間の位置の天空上の惑星たちと語り合うのも一つの方法です。まず、その基礎を、何回かに分けて伝授いたします。1)惑星 2)星座 3)ハウスの予定です。
(領域4:イメージ・象徴論)

Zm-55 「心理療法家のための心理占星術・基礎2」 廣瀬 清美
日程: 2024年1月19日(金)・2月16日(金)・3月15日(金) の3回
時間: いずれも 19:00〜21:00 (全6時間)
場所: Zoom
形態: オンライン型
定員: 下限6名

「心理療法家のための心理占星術・基礎1」に引き続き、自分が生まれた瞬間の位置の天空上の惑星たちと語り合い、自分の心にある構造と向かい合います。
1)アスペクト、2)トランジット、3)シナストリーの予定です。なお、内容の性質上、今回受講して頂けるのは、基礎1(2022夏もしくは2023冬)を受講された方のみとさせて頂きます。ご了承ください。
(領域4:イメージ・象徴論)

Zm-56 「井筒俊彦先生の思想にユング心理学の観点から迫る 第2章
      〜『ロシア的人間』を中心にして、ロシアにおけるイスラームの問題を論じつつ、後に東洋へと
      回帰する井筒の思想の大きな流れについて〜」 川戸 圓

日時: 2024年3月20日(水・祝) 10:00〜17:00 (全6時間)
場所: Zoom
形態: オンライン型

2022年4月の序章では、井筒先生の生い立ちに焦点を当て、心の深い層に目を向けざるを得なかった先生の生き様をたどった。そして続く2023年3月の第1章では、ギリシャからイスラームへと連なる神秘体験の流れを追った。ここでいう神秘体験とは、意識の世界とは異なる世界の認識ということであり、ユング心理学の本質に連なるものである。そして第3回の2024年3月には第2章として、イスラームとロシアとの関係を追ってみたい。取り上げるのは『ロシア的人間』である。これは1953年、井筒先生39歳の時の著作である。ロシアという国の不思議さとその心の在り様に目を向け、ロシアの深層・歴史を探りつつ、ユング心理学の本質に迫ることを試みる。
(領域3:昔話・神話の心理学)

注:『ロシア的人間』は中公文庫で手に入れられます。

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注) 特に人数指定のないセミナーの定員は40名となっています。
    参加費は、1セミナーにつき、候補生・聴講生¥16,500-、登録会員¥19,800-となります。(いずれも10%消費税込)
    本研究所では、開催されるセミナーに以下の7つの領域を設けており、各セミナーの紹介文の末尾の(カッコ)内に示しています。

領域1. 分析心理学の基礎
領域2. 夢分析
領域3. 昔話・神話の心理学(文化人類学・宗教学等も含む)
領域4. イメージ・象徴論(イメージ技法論も含む)
領域5. 精神医学・精神病理学
領域6. 治療論・その他の技法論
領域7. 発達心理学

   

本研究所で開催されるセミナー・GSVはすべて、日本臨床心理士資格認定協会に研修機会として申請されます。

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